ひばスポブログ

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おじいさんの人形

私の幼馴染にメグという友達がいる。
子供の頃、2軒先に引越してきた女の子。

今でいう帰国子女で、海外の転勤先香港から、
元住んでいた家に戻ってきたというわけだった。
私たちはすぐに仲良くなりほぼ毎日のように夕方日が暮れるまで外で遊んだ。
十字鬼とか、ポコペンとかいう、ローカルな他愛の無い遊びを
毎日飽きもせずやって遊んだ。

彼女はとても才女だった。
こういう人をサラブレッドというのだろうか?
東大出のお父さん。津田塾出のお母さん。
彼女もずば抜けて勉強ができた。

毎日 『あ・そ・ぼ!』と私が誘うのを
母は、勉強の邪魔をしないか、気が気じゃなかったらしい。

一年後、またお父さんの転勤でオランダに行ってしまうことになった。
出発の朝、メグの家族を乗せた黒塗りのハイヤーが
路地を曲がって見えなくなった。
ハイヤーの後ろ姿だけが、ずっと私の記憶に残っていた。
何年も同じ映像だけが私の記憶に残っていた。

教えてもらったローマ字を頼りに
エアメールを送って手紙のやりとりをして
友達としての確認をしていた 中学、高校時代。
彼女はインターナショナルを卒業。東大の博士課程を終了。 
大学の準講師となり・・・・
7箇国語を学んでいた。


学歴というものを認識せずにはいられなくなる年頃になると
私は、幼馴染に距離感を持つようになっていった。
もちろん、遠く離れている『 距離と時間 』が
そう感じさせてしまったのかもしれないけれど、
メグがあまりに優秀なのを知って、
私が気後れをしてしまったのだと思う。
大学生の頃久しぶりに会った時、なんだかぎこちなかったのを覚えている。

そして、月日は流れ 
共通の友達が結婚する事になり
久しぶりにゆっくりと話をする事があった。
その後、彼女の家に泊まる事になった。
やっぱり・・・違うんだな・・・。
完全な欧米式の生活スタイルの家に、戸惑いながらも昔話花が咲いた。

思い出したようにメグが言った。

『 これ、覚えてる? ね、へんな人形でしょ?
おじいさんの人形。 ちっともカワイクないよね。 』 と笑う。

『? 』

『 これ。ケイコちゃん(私)がくれたんだよ。 』

『 いつ? 』

『 引越しの朝、 分かれる時にね、「あげる」って、くれたんだよ。 』

思い出せないな~
私には、ハイヤーの後ろ姿だけしか記憶にないのだから・・・・

でも、言われてみれば・・・・
近所のお店で何か選んでいる幼い私の姿も蘇る。 

何故肝心な事は思い出せないのだろう???

彼女は転勤や、寮生活で、
一箇所に長く留まらない生活をしてきたはず。
そんな彼女が、こんな不細工な人形を
20年もそばに置いておいてくれたんだ。
あの劣等感はなんだったんだろう??
なんだか、一気に幼馴染の距離に戻れたような気がした。


私の中の トイストーリー。



お互い忙しくて、またその後は疎遠になってしまった。

「今年もよろしくね。」
一言メッセージだけの年賀状のやりとりさえ途絶えてしまった・・・

どうしているのだろうか? メグ。
もうさすがに 人形はないだろうけどね・・・・


年賀状だけの繋がりに、疑問を感じながらも
年賀状さえ出さなくなってしまった事にちょっと後悔している。
いつかまた会いたい人。




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  1. 2012/01/08(日) 14:16:08|
  2. 我が家のくだらない話
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